同値分割(Equivalence Partitioning)は、テスト対象の入力範囲を「同じ振る舞いをする値のグループ」に分割し、 各グループから代表値を選んでテストする技法です。同じグループ内の値は同等の結果を生むと想定するため、 すべての値をテストする必要がなく、テストの効率化が図れます。
境界値分析(Boundary Value Analysis)は、同値クラスの境界付近で不具合が発生しやすいという経験則に基づき、 境界値とその前後の値をテストする技法です。境界値分析は同値分割と組み合わせて使用することで、 効率的かつ効果的なテスト設計が可能になります。
同値分割と境界値分析は相互補完的な関係にあり、組み合わせて使用することで効果的なテスト設計が可能になります。 同値分割は入力領域全体をカバーする効率的なテストに役立ち、境界値分析は不具合が発生しやすい箇所を重点的にテストします。
観点 | 同値分割 | 境界値分析 |
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目的 | テスト効率の向上 | 不具合検出率の向上 |
焦点 | 同等の振る舞いをする値のグループ | 同値クラスの境界と境界付近の値 |
テストケース選定 | 各同値クラスから代表値を選ぶ | 境界値とその前後の値を選ぶ |
カバレッジ | 入力領域全体 | 境界付近に集中 |
相互関係 | 互いに補完し合い、組み合わせることで効果的なテスト設計が可能 |
以下の仕様を持つ商品価格割引システムを例に、同値分割と境界値分析を適用します。
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